中小企業産学官連携センター
一般社団法人
中小企業研究のプラットフォーム
ごあいさつ
一般社団法人 中小企業産学官連携センター
理事長 堀 潔(桜美林大学教授)
理事長ご挨拶
一般社団法人中小企業産学官連携センターは、産学官の連携協力により中小企業に関わる諸課題に関する調査研究を推進するために2022年4月に設立されました。1948年(昭和23年)以来、長らく我が国の中小企業の調査研究と政策提言を行ってきた産学連携団体である「日本学術振興会産業構造・中小企業第118委員会」の流れを引き継ぎ、中小企業研究を専門とする学識経験者と中小企業支援を行う諸機関との連携をさらに拡大発展させて、我が国と世界の中小企業のために役立ちたいと考えています。
言うまでもなく、中小企業は企業数で我が国の企業全体の99.7%、そこで働く人々は民間で働く人々の約7割を占めており、量的にも質的にも我が国経済社会の重要な位置を占めています。「中小企業」と一言で言ってもその中身はきわめて多様であります。中小企業は「大企業でない」というだけで、従業員や資本金規模、業種・業態や企業年齢、企業の立地場所や市場の地理的範囲、経営者・従業員の特性などにおいて非常に多様であり、まさに中小企業は「異質多元」な存在であります。
したがって、中小企業が直面する課題を把握し、問題を整理して対応策を考えていく上で「調査」が重要な役割を果たします。統計資料やアンケート調査結果に基づく量的な調査とともに、個々の企業が事業活動を行う現場に出向いて実態を把握する質的な調査の機会が必要であるように思えます。一般社団法人中小企業産学官連携センターは、中小企業に関して問題を感じ実態を把握したいと考えている中小企業関係者と、中小企業研究に関わる内外の成果を踏まえて実態を整理し政策的な方向性を提言する研究者、専門的調査に携わる専門家たちを相互に結びつける役割を果たします。
中小企業に関する調査研究が広がりを見せることは、中小企業のみならず中小企業に関心を持ち研究や調査の世界を志す若い人々にとっての貴重な機会を提供することにもつながります。私たちは若い頃、先輩の先生方から「調査なくして発言権なし」と言われ、とにかく現場を見るように機会を与えられ、指導されました。私たちは、我が国経済社会と中小企業のさらなる発展を担う若手研究者の育成のためにも寄与したいと考えています。
一般社団法人中小企業産学官連携センターの設立と今後の活動にあたり、関係各位のご理解と、ご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
2022年4月
一般社団法人中小企業産学官連携センター
理事長 堀 潔(桜美林大学教授)